社会貢献

2013年11月22日 (金)

世界を変えていく唯一の方法:フィリピンへの寄付のご報告

ワンズワードはソーシャルビジネスを基本理念として、スタートした会社だ。
だから、最初の事業であるオンライン英会話スクールを運営するにあたって、その理念を反映させるのは当然のことだった。

「持続な可能な社会貢献」が一番大事なので、弊社に入会された会員様は「200円、500円、700円」とフィリピンのNGO団体に寄付を選択出来る仕組みを作った。
(もちろん、寄付しないという選択肢も当然のように設けた)

ちりも積もれば、山となる。
すでに4年近くで100万近くの寄付が集まった。そしてすべての寄付状況はウェブで確認出来るように可視化した。

フィリピンのNGO団体REAL LIFE FOUNDATIONへの寄付状況報告

それでも個人的には不十分と感じて、フィリピンのNGO団体のHPにも弊社からの寄付状況がきちんと反映出来るように依頼した。

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だいたいのNGO団体は怪しい。
寄付する団体を選択する際に、その手の本をたくさん読んでも、理念ばかりで金がどのように使われるかきちんと明記しているところはあまりなかった。唯一、感銘を受けたのだが「ルーム・トゥ・リード」だ。

ジョンの本を読んで感銘を受けて早速、日本支部に連絡を取り、あれよあれよという間に彼らのオフィシャルカメラマンの座を手に入れていた。

ジョン・ウッドとGACKTさんと滝川クリステル(並べてみると意味不明)
(当時、失業中だった滝川さんが今やオリンピック招致のおかげで、国民的なアイドルとは・・・・隔世の感だ)

ほとんどはボランティアの助けを借りて、団体の運営費は全体の寄付の15%に収め、教育こそ貧困を打破する唯一の道ということで途上国に図書館を建てるビジネスモデルは魅力的だった。

だが、ルーム・トゥ・リードは当時フィリピンに援助はしていなかったし、創業まもないワンズワードが組む相手としてはでかすぎたので、最終的には同じように教育を理念にあげている「REAL LIFE FOUNDATION」をパートーナーに選んだ。
(最終的な決め手は、マニラで代表者であるカナダ人のリンさんに実際に会い、「この人なら間違いない」と思ったからだ)

そうして4年が経ち、フィリピンのレイテ島付近は台風30号により壊滅的な被害を受けた。

リンさんの団体がなんらかの援助活動をするのであれば、彼らに寄付すべきかと思ったかが、彼らは自分たちが関係している団体を推薦してきた。

フィリピンに寄付しよう!:あなたの寄付が2倍になる方法

そうして会員さまに呼びかけ、合計93000ペソ(約21万円)の寄付が集まった。そうして約束通り、弊社からも同じ金額である93000ペソを寄付した。

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よく人は「金持ちになったら社会貢献したい」とか「100円、200円寄付したからといって意味はない、ただの偽善だ」という。

では、だったらいつになったらあなたは社会に貢献できるようになるのかと問いたい。

そして、毎月100円、200円でもそれを継続し、数が集まれば、人の人生を劇的に変えることが可能なのだと言いたい。

<あなたの学びを社会貢献に>

他国の悲劇を身近に感じることが、世界をより平和な場所にするためには必要だ。

そのためには英語を学び、世界を知り、世界中の様々な人と対話することは大切だ。

そして、その学習プロセスを通しても、自己中心的にならずに、スカイプを通じてフィリピンと繋がったことで、彼らの悲劇に対して親身になってくださった多くの方々に感謝をしている。

自分の幸福を犠牲にしてまで社会に貢献する必要もない。だが、自分の生活が幸せであるのであれば、「そのおすそ分け」をすることはとても大切なことだと思う。

ついでにいうと、1円、2円安い製品やサービスを血眼あげて探すのではなく、「この会社はどのような形で社会貢献をしているのか」という観点から消費していくと、世の中は少しづつ良くなる。

それがムハマド・ユヌスさんが掲げるソーシャルビジネスの基本理念だ。

ノーベル賞受賞者のユヌスさんの講演

世界は自分たちで変えていく。
それを心に深く刻みながら、ささやかながらも世界に貢献していきたい。

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2013年11月15日 (金)

フィリピンに寄付しよう!:あなたの寄付が2倍になる方法

フィリピンの台風30号は甚大な被害を及ぼし、各地に壊滅的な影響を及ぼしている。

フィリピン台風で「100%壊滅」、太平洋岸の楽園にも甚大被害

赤十字などに寄付する方法もあるが、弊社が創業以来ずっと寄付している「Real LIfe Foundation」が信頼を置く「Operation Blessing Philippines」に寄付することにした。

If you would like to help the victims of Super Typhoon Yolanda, pls consider donating Operation Blessing Philippines. This is a very reliable, local non-profit which is providing on the ground emergency medical care to the victims in the hardest hit areas of the Visayas.
(すでに担当者は現地入りしており、被害状況をある程度把握しているので迅速な救援活動が可能です)

彼らがそういうのであれば、まず間違いない団体だ。
(日本でもそうだが、NPO団体というのは得てして、怪しい。フィリピンなら、なおさらだ)

彼らのHPからクレジットカードを使えば、すぐに寄付出来るので、寄付方法を詳しく説明したい。

1.こちらのページにアクセス。

2.「Give via credit card 」をクリック。

3.毎月寄付するか、今回のみ寄付するか選択できるので、下記画像のように二番目の選択肢である、今回のみを選択する。(もちろん、毎月寄付したい場合は、毎月寄付するを選択してください)

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4.住所などの情報を記入後、クレジットカードの支払いのページに切り替わる。

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上記画像の任意のクレジットカードを選択すると、カード情報記入の画面になる。
(これはAsia PayというアジアのPAYPALのような仕組みで、このNPO団体に直接クレジットカード情報が渡ることなく、金銭の受け渡しができます。安心です)

5.あとは確認にして、「Confirm」ボタンを押せば完了です。

6.寄付していただきましたら、「support@onesword-online.com」宛にお名前と寄付額をお知らせください。弊社からこのNPO団体に連絡して、今回の寄付は台風の被害にあった方々に使ってもらうよう要請します。

7.また皆様に寄付していただきました同額のお金を、株式会社ワンズワードが同団体に寄付します。たとえ500ペソ(1000円程度)の寄付でも、弊社も500ペソ寄付しますので、お知らせいただければ合計1000ペソ(2000円程度)の寄付となります。

ですので、寄付後、必ずお知らせください。
ある意味、一石二鳥です。この機会をお見逃しなく!

寄付は今週の日曜日、11月17日までにお願いします。皆様の協力、よろしくお願いいたします。

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2013年11月12日 (火)

フィリピンの台風の被害から、世界を思う。

フィリピンに今年最大の台風が直撃し、フィリピン全土に被害を及ぼしている。

Philippines typhoon’s apocalyptic scale overwhelms rescuers after Haiyan kills 10,000

Philippines_typhoon4

被害が最も大きかったレイテ島では、死者1万人以上にも上る可能性が高い。
毎年のように台風の被害に悩まされているフィリピンだが、今年は台風が来ても、予報や周知が徹底しており、それほどの被害はあまりなかった。しかし、今回は規模が大きすぎた。

ワンズワードの先生のほとんどはマニラ市、および近郊に住んでいるのでそれほどの被害は出なかったが、やはり電気が不通になったりインターネットが繋がらなくなったりと多少の被害はあった。
(レッスンをご予約された会員さまには、ご迷惑おかけして大変申し訳ございませんでした。)

オンライン英会話スクールの多くはセブ島にあるので、多くのスクールが休校となったようだ。
(特にセブ島北部は被害が甚大だったらしい)

日本でオンライン英会話スクールを通じて英語を習っている方々にとっては、「せっかくレッスンを予約したのに、全く迷惑極まりない」という事態なのかもしれない。

ただ先生たちにも多くの家族、親戚があり、そのなかには今回の台風で亡くなった方もいると思う。オンライン英会話スクールは、「ただ英語を教え習う場所」ではなく、スカイプというツールを通して、世界へと通じる場所だ。

たしかに多くのオンライン英会話スクールがレッスンを実施出来ずに、そのことに関してはオンライン英会話スクールの経営者として、重い責任を感じている。

しかし、このような悲劇を通して、他国の人への思いやりと、自分たちの世界から想像も出来ない世界があることも理解してもらえればと思う。

311では世界中から日本へと支援が集まったように、今回の台風では世界からフィリピンへと続々と支援が届いている。

きっとオンライン英会話スクールを始める前は、フィリピンは近くて遠い国だったと思う。フィリピンについて知っていることなんて限られていただろう。でも、今は違うはずだ。

英語というツールを身につけて世界を旅すれば、世界はもっと近く、親しみ深いものになる。世界になんらかの悲劇があれば、実際に会ったその国の人たちが思い浮かぶ。

きっとそういう経験を通じて世界はもっと平和になり、豊かになる。

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2013年8月24日 (土)

うんこである自分を自覚するということ

この記事を読んで、ずっとこう何かひっかかっていた。

マネーの虎が倒産する理由について

ここで定義されている「成功」の定義や、コンプレックス、それに成功したとされるあとの周りの対応に関して、どうも納得出来なかった。

それが、下記記事を読んで見事に解消した。

今の日本の経営者は、しょうもなさすぎる

ほんと、しょうもない。
マネーの虎の社長も、マネーの虎の出演者もしょうもない。

成功の定義のレベルが低すぎだから。

テラモーターズ徳重社長にとっての成功は、「世界を変える」ことであり、小金持ちになった挙句にテレビ出演して、うんこみたいな議論や説教を若い起業家にすることではない。

彼が大事にしているキーワードは「グローバル」と「イノベーション」とのことだ。確かにこの2つを持たないと、今どきの「成功」はおぼつかない。(ちなみにマネーの虎さんたちには一切無関係なキーワードだ)

これらと関係ない成功者と言われる人たちは、きちんと自覚して、あまり周りに吹かない嗜みを持つことが重要なのだろう。何よりも重要なのは、「世界には自分よりも、もっと偉大な人たちが腐るほどいる」ということを常に自覚するということだ。

かくいう自分も時々人から褒められたり、羨ましがられてたりするときがある。そういうときはいつも自分に「自分はうんこ。世界にはもっと素晴らしく偉大な人たちがいる」ということを言い聞かして調子に乗らないようにしている。

人は自分の矮小さや未熟さを自覚している限り、成長できる。

特に経営者にとってみれば、一寸先は闇だ。そのことを自覚していれば、テレビに出て偉そうに語っていることがいかに馬鹿げているか分かる。

「世界」という単位で考えれば、そんな時間はない。あらゆることがものすごい勢いで変動しているのが現代社会だ。人に語る暇があれば、競合に先を越さないように色々と策を練ったほうが得策だ。

ただ「世界には偉大な人々がいる」と自覚することはひいては、世界全体に対してとてもポジティブな見解を与えてくる。世界のどこかで彼らは世界をもっと良くしようとして常に戦っているだろうから。

自分も微力ながらも力を合わせて、せめて自分の周りの世界にはもっと明るい光を与えていきたいと思っている。

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2013年6月28日 (金)

この日本にひそむ悪意について:アミーゴ文化との違い

日本に帰ってきてから何度なく「どうしてブエノスアイレスに住んでいるのか?」と訊かれる。それはそうだ。ブエノスアイレスの生活を訊かれると、「治安は悪く、サービスの質は最低で、物価は日本よりも高い」ことに言及せざるを得ないからだ。

職人のいない国:アルゼンチン

こんな家具職人がまかり通っている国だ。日本の高品質のサービスと比べれば、正直お話にならない。でも、僕はやはりブエノスアイレスに帰る。

日本は最高だ。
治安もいいし、食べ物は本当においしいし、サービスはどこにいっても本当に素晴らしい。

それでも、ブエノスアイレスに今は住みたいと思う。
なぜか?

それはたぶんアルゼンチンの人々が悪意のない人々だからかもしれない。
彼らはもちろん、楽して稼ぎたいと思っているし、隙あればすぐに人のものを盗もうとする。しかし、そこにたいした悪意はない。なんというか、彼らがやることはどこか抜けていて、ある種憎めない性質の物が多い。

待ち遠しくなる月曜日のために:企業のあり方について

以前、アゴラでグローバル企業の多くは精神分析をすると、「サイコパス」と診断されると書いた。サイコパスの特徴は下記だ。

1. 極端に自己中心的
2. 慢性的な嘘つきで後悔や罪悪感が無い
3. 冷淡で共感がなく、自分の行動に責任が取れない。
4. 他人への思いやりがない。
5. 人間関係を維持できず、他人への配慮に無関心。
6. 利益のために嘘を続け、罪の意識がなく、社会規範や法に従えない。

ある意味、こうでもしないと先進諸国では成功出来ない。人を踏み台にして、そのことに関して無表情で済ませる人間が「成功者」となれるのが、我々が築き上げた資本主義のシステムだ。

しかし、アルゼンチンのような国では、まだ悪意がなくても成功出来る。ただひたすら働けば、ある程度の生活は確保できる。そこがあの国のどこか牧歌的な雰囲気に繋がっているのだと思う。

もちろん、多くの日本人はとても親切でやさしい人たちが多い。しかし、仕事に対して厳しいあまり、過剰な要求をしたり、平気で人に無駄な時間を費やさせることも事実だ。過剰な要求を真摯に受け止めすぎて、皆どこか息切れしている。

「どこまでが適切で、どこまでいったら過剰となるか」
そのあたりをきちんと見極めて、適切に対応しないと、苦しくなってしまう。

アルゼンチン人に日本には「お客様は神様です」という言葉があるというと、たいてい鼻で笑われる。あの国では、客の立場は著しく低いから、彼らはそれがどういうことか理解できないのだろう。

頼んだものは持ってこないし、期日通りには何も行われないし、何度確認しても何もしない。彼らの関心は「自分」にあり、客なんて生きものにはたいした関心はない。

時々、日本人とアルゼンチン人を混ぜれば、客とサービス提供側に適度に緊張感があり、サービスはきちんと行われる住みやすい国が出来るのではと思う。

このあいだとあるチェーン店のうどん屋に行って釜揚げうどんを頼んだ。そしたら「今から茹で上げますので、あと7分お待ちください。茹で上がったらお持ちします」と言われた。5分でも10分でもなく、7分。実に日本らしい。

だけど、待てど暮らせどうどんは運ばれてこない。まだ朝の早い時間帯だったので、客は誰もいない。だから、きっとほかのことで忙しくなって忘れてしまったのだろうと思って、カウンターまで取りに行った。

お店の人はとても恐縮して「本当に申し訳ございませんでした」と謝る。べつにたいしたことでもなんでもないし、人は忘れる。よくあることだ。

お店を出るときもまたわざわざ「本当に申し訳ございませんでした」と謝った。こちらの居心地が悪くなるくらいの対応だった。たかがうどんだし、こちらもそこまでの対応を特に期待していない。

普段、アルゼンチンでなんでも待たされている自分のような人間にとってみれば、うどんがきちんと出てくるだけで感動ものなのだ。

ただきっとこれは裏を返せば、お店の人がこうまでして謝らないと、クレームをつけたり、悪口を言ったりする客がいるということだ。

過剰な要求は悪意を引き起こす。

以前、仕事で韓国の会社にソフトウェアを発注して、しかし大幅に納期に遅れたことがある。こちらはあくまで仲介なので、クライアントとの間に立って、ひどい目にあった。大阪にある大学に何度も足を運び、それこそ何度も何度も謝った。今から思えば、くだらない。だが、当時は必死だった。

すべてのサービスはつつがなく運び、そこに遅れは発生しない。その前提で成り立っている日本のシステムは、それが万が一遅れた場合、多大なコストを支払うことになる。

それに耐え切れなくなった人は自殺したり精神疾患を抱えたりする。この素晴らしいサービスは、そのような犠牲のもとに成り立っているものだ。「弱肉強食」といえばフェアだが、その強さに悪意が入ると、物事は複雑になる。

悪意は人からは見えない。

多くの人は仮面を被って、自分の悪意をひた隠しにしているし、その本人すら自分の悪意に気づかない。ブラック企業の社長は我が物顔で、自分の会社を自慢するし、口からは「社会貢献」「ソーシャルビジネス」なんて気の利いた言葉を吐く。

過剰な要求は、それはすでに悪意そのものだし、要求した側にしかメリットを引き起こさない。

生活する上ではこのうえなく生活をしやすいが、この国で働くと、悪意にさらされる危険を伴う。「たかが仕事じゃないか」という感覚はこの国にはない。バイトでもなんでもお金が一円でも発生した時点で、完璧さを求められる。

それでもやはり日本は素晴らしいと思うし、いまだ世界の最先端をいっている。そして、ますます発展していくだろう。だが、この悪意についてきちんと自覚していないと、足元をすくわれてしまう。

他人にはやさしいが、身内には厳しい世界なのだ、ここは。
アミーゴを大事にするアルゼンチンとは違う。ただの他人のためにそこまですることはないし、もっと家族を大事したほうがいいのにと他人ごとながら心配になってしまう。

とりとめのないブログになってしまったが、日本滞在もあとわずかだから、精一杯楽しんでいこうと思う。

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2013年4月17日 (水)

グローバル戦略の本当のことと、今ドキの高校生のこと

とある方面のからのご紹介で、今度都内の高校で講演することになった。高校生3年生の男女37名に対して、今から何を話せばいいのやらと思っている。

正直、自分が18歳の頃は、「だいたいの大人はアホでバカ」としか思っていなかったし、信頼出来る大人はすでに「死んだ人たち」であるドストエフスキーやニーチェだと思っていた奇特な高校生だったわけで。

そんな人がもうすでにアラフォーになってしまい、初々しい彼らに偉そうに語ることは出来ないだろうなと自覚している。結局のところ、彼らと自分は平等なわけで・・・・べつに比喩的な意味ではなく、実際にそうだと思っている。

17歳が作ったアプリを米ヤフーが28億円で買収、高校生でありながらヤフー社員に…

上記記事を読めば分かるように、すでに年の功などが役に立たない時代になっている。知らないことはグーグルに訊けばいいし、ネットには教えることが大好きな人たちがたくさんいる。

彼らがもし何かをやろうと思えば、すでに出来る土壌はあるし、経験を積まなくても「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」可能性もある。

「いい大学に行って、いい会社に入る」という路線は費用対効果としてはかなり効率の悪いものとなりつつあるし、これからますます仕事自体がなくなる時代になるので、さらに効率が悪くなるだろう。

そんな過酷な状況のなか丸腰で社会に出て行っては、「使われて、捨てられる」だけなので、ひたすら個人の能力を上げることは必須だと思う。特に英語はマストだし、出来ればプログラミングの素養も持っていると今後の役に立つ。

自分が今、高校生だったら、むしろ文学や哲学にうつつを抜かすことはせずに、英語とプログラミングの勉強に明け暮れているかもしれない。そうして、一人で完結できるビジネスモデルを構築するだろう。

ただ、高校生なんて人間というよりは「より動物に近い」ので、異性のこととか、異性のこととか、さらに異性のこととかで頭が一杯だろうから、どれだけ勉強が捗るかは不明だ。

これからの世の中は「仕事を創る人たち」が勝ち組みとなっていき、「仕事をもらう人たち」はユニクロの社長が言うように、「優秀なコマ」として使い捨てにされるのだろう。

甘やかして、世界で勝てるのか: ファーストリテイリング・柳井正会長が若手教育について語る

ぶっちゃけ個人レベルで言えば日本が世界で勝てるとかどうでもいいわけで・・・・ようはユニクロという企業が世界で勝てるために「おまえら、つべこべ言わずに優秀なコマとなれ!」と言っているわけです。

こういう環境で勝ち抜けるのは、優秀なかつ体育系マッチョしかいないわけで・・・そんなハングリー精神を持った人たちは何をしてもそこそこ成功出来ると思うので、もっと給料いいところに行ったほうがいいのではと思ってしまいます。(下世話な話し、もう一生分稼いだ柳井会長が自分の給料ゼロにして、新入社員にボーナス分け与えるとか、それぐらい分かりやすいことしないと彼らに響かないかなと)

多くの人たちは一日8時間働いて、そこそこの給料もらえて、余暇があればそれで満足なわけで、「世界を変える!」とかって、ほかでやってよと思っている人たちが大半だということを経営者は自覚する必要があるのではと。

だから、自分はソーシャルビジネス(まずは社員、労働者の幸せを考えて利益を共有する)という考え方に共鳴するのだなと、記事を読んで思った次第です。

「優秀なコマ」として使われるためにいい大学に行くのであれば、ひたすら個人のスキルを磨いて、自分一人で食べていくことを目指したほうが今後は間違いないことは確かだけど、どれだけ多くの人が「今後は満足に食べていける給料を払ってくれる会社がどんどんなくなる」ということをリアルに想像しているかが肝かなと。

ユニクロや楽天、それにワタミなどばりばりの「世界で戦うための優秀なコマ」しか求めていない会社ばかりになると、結局は日本全体、今まで以上に息苦しくつまらない世の中になることだけは確かです。そうはならないように、もっと多くの人たちが幸せになれるような会社が増えたほうが結果的には日本は延命できるのはと。

世界で勝ち残っても、日本が廃土化しても意味はないかと思いますが、グローバル戦略って最終的にはそうならざる得ない方向性であることだけは今後、社会に出て行く人たちには自覚していてもらいたいと思っています。


(日本が世界を相手に戦うとどうなるか、ハゲタカ読むかと理解出来ます・・・・まあ、こんなすごい人、日本にいたら日本も生き残れますけどね、実際はねえ)

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2013年2月11日 (月)

ついでに社会貢献するということ。

提携しているフィリピンNGOから感謝の手紙が届いた。

http://ow.ly/hwUc7
(ご興味ある方は上記からダウンロードしてください)

開業以来の付き合いなので、もう3年以上の付き合いになる。当初は向こうも半信半疑だったと思うが、意識の高い会員様の寄付のおかげですでに1万ドル近くは寄付している。

それでもフィリピンの現実は変わらないし、世界は良くもなっていない。だから直接、感謝の気持ちを表されると嬉しいと同時にどこか恥ずかしい気持ちもある。

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特にうちの場合は、上記のように会員様から集めた寄付(毎月200円、500円、700円、あるいはなしと選べます)といくばくかの売上を彼らに寄付しているだけなので、どこか後ろめたい。

ワンズワードで英語を学習すれば、フィリピンの経済的に恵まれない学生にも同時に教育のチャンスを与えることができるというコンセプトで始めたのだが、実際にリアルに彼らの生活に影響を及ぼしているのを見ると、少し不思議な気持ちになることも確かだ。

それほど大したことはしていないのに、なぜか感謝されているからだろう。

経済大国に生まれた者の義務として、恵まれない国の人たちに対してなんらかの貢献をする必要がある。そのような思いが発端となっているので、逆に感謝されるとなんだか申し訳ない気持ちになる。

もちろん、これは自分の勝手な思いで、寄付をしていただいている会員様には本当に感謝しているし、自分の思いに共感していただいて、ワンズワードで英語を学習していただいてることをとてもありがたく思っている。

ただ常日頃から思っていることだが、誰もがマザー・テレサにはなれないが、少し余裕のある人がその少しの余裕を誰かに分け与えれば、世の中は少しづつ良くなっていくと思う。

「社会に貢献する」といい方は大げさだしなんだか嘘くさい感じがするので、「〜ついでに社会貢献」といった程度の言い方が自分は好きだ。

ワンズワードの場合は、「英語を学習するついでに、社会貢献」がキャッチフレーズだが、その程度の意識で取り組んだほうが長続きするのではと考えている。

誰だって自分の生活が一番大事だし、それを犠牲にしてまで、誰か他の人のために尽くす必要はない。そんなことは自明の理だ。だが、毎月数百円の寄付でも数百人集まれば、一人の人生を変えることが可能だ。

そんな地道なことを今後も継続していきたい。

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2012年8月19日 (日)

夢を語ることと、日々に感謝することと、起業と経営について

よくアホな社長が「社員も経営者と同じような視野や考えを持って、会社に貢献して欲しい」とのたまっているが、そもそもそんなことが出来たら社員なんてやってないで、とっとと起業している。

そんな重い責任を負わずに、一日8時間ほど仕事して、余暇は好きなことをしたいというのが一般的な考え方で全く間違っていない。

で、最近やたらと「どんな仕事をしているの?」と訊かれるので、「オンライン英会話スクールをやってんだよね」的なことを言うと、みんな「いいねえ、場所を選ばないから好きなところに行けたりして」という話の流れになる。

そのとおりだし、別に向こうも軽い気持ちで訊いているのだから、こちらもそれに乗って「だから、好きなんだよね、今度ヨーロッパにでも行こうかと思っている」などと向こうの夢を補強してあげたりする。

でも、実情はこちらも必死にこの競争激しいオンライン英会話スクール業界で戦っており、いつ潰れるかもしれないぎりぎりの戦いだったりするわけだ。でも、そんなことは説明しないし、わざわざブログでも書かない。

いわば白鳥のように優雅な生活をしていると見せかけて・・・・・水面下では必死にバタバタ手足を動かしている。

世の中には想像力が全く欠如している人たちがいて、そんな人たちがマイクロ起業とかいって、起業を無責任に薦めたりする例もある。ただ起業した会社の90%は10年後にはすべて倒産しているという事実をきちんと踏まえたほうがいい。

だから常に5年後、10年後のことを考えて、次のステップを考えている。それが経営者にとっては最も大事なことだからだ。(こんなちっぽけなスクールでも、HPを丸パクリしたり、文言をコピペしたりする後発スクールが後を絶たない。うちのスクールに潜入して先生への引き抜き活動を行い、挙句の果てには「きみの名前を冠したスクールを作ったから、ぜひ一緒にやってくれ!」と口説く輩もいる・・・・あなたがた、全部バレてますよ、はい)

ワンズワードの企業コンセプトは「ソーシャル・ビジネス」であり、雇用した先生をとても大事にしている。だから、そのような引き抜き活動にあっても、「私はワンズワードでずっと働きたい」と言ってくれるし、その気持をとても嬉しく思う。

語学学習と同じで、会社の経営も日々の努力が大切だ。だてに採用の段階から先生たちと関わり、年に一回は必ずフィリピンに行き、彼らと一対一で会話をする努力を常にし、彼らの要望をきちんと訊く姿勢を見せているわけではない。彼らが働きやすい環境を作ることがまず第一に考えているので、ちょっとやっそっとでは、揺るがない屋台骨は出来たと思っている。

ワンズワードのコアバリューは、「お金ではない何か」であり、目に見えない何かを提供することだと思っている。それが分かってもらっている人たちが生徒となってやってきているので、先生たちも「教え甲斐のある生徒」と思って、ヤル気を持って教えてくれている。

でも、きっといくらこんなことを書いたところで分かる人にしか分からず、今後も先生の引き抜きを試みる人たち、うちのHPの見かけだけを真似して、参入障壁が低いからオンライン英会話スクールを始める人たちがどんどん増えていくのだろう。

そうして、10年後にはその90%は潰れているわけだ。

ワンズワードが10年後、存続出来たとして「仕事はなにしている?」と訊かれても、「いやー、オンライン英会話スクールをやっててさ、だから好きなときに好きな場所で仕事できんだよね」と特に何でもない風を装って答えるだろう。(オンライン英会話スクールという業態自体がそのときまで存在しているのか疑問だけど)

そうやって人は本当に大事なことはけっして語らず、自分の胸のうちにそっとしまっておく。そんなことも分からない人たちが、起業や経営を軽く考えているから、世の中の倒産は決して減らず、不幸は増えるばかりだ。

人生は経験するものであって、軽々しく語るべきものではない。

そうして、そんな価値観を共有する人たちと一緒に働いていることを今日も地球の裏側から感謝している。

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2012年6月15日 (金)

本当に大切なものは目に見えないということ。

「うちは先生たちに最高の労働環境を提供している」とか「先生、生徒様、それに運営会社がウインウインの関係になるように最大限努力している」とワンズワードの理念を話しても、たいていの人の反応は薄い、もうカルピスで例えるならば、なんの味もしないほど薄い。

なぜか?

ほとんどすべての会社がそうではないからだ。「明日は会社だ!ほんと楽しみ♡」と言っている日本人は見たことがない。そして、仕事のストレスのうち、90%以上は人間関係によるものだから、仕事をこなしてもこなしても解決しない。まさに不治の病だ。

だから「最高の労働環境」と言っても、「どうせ嘘でしょ」と思われていると思う。では、そもそも「ワンズワードが考える最高の労働環境」とは一体なにか?

まず第一に考えるのは「能力に見合った賃金」が挙げられる。これは当たり前だ。しかし多くの人は「高い賃金さえ払えば優秀な人材が集められる」と勘違いしている。

それだけではなく、仕事に対する満足度も重要だし、それをきちんと評価することも同じように重要だと思う。そして、人間関係のトラブルに関しては柔軟に対応し、「相手の立場に立って判断する」ということが大切になってくる。(実際に感謝の気持ちを込めて、日本に招待して豪華旅館に招待したり、会員数が250名を達成したことに対しての感謝として全員の給料を上げたりしている)

宣伝や広告にお金を使うくらいならば、彼らの個人的な成長を促すことになるので、もっと多くの先生を日本に招待したり、ボーナスをもっと弾んだり、そんな風に彼らに投資したい。彼らに投資することによって彼らの成長を助け、それがまた質の高いレッスンを生み、顧客満足度に繋がってくる。

ただだからと言って彼らを甘やかしているわけではない。最高の労働環境を提供しているという自負があるので、そのような環境下で成長しなかったり、理不尽な行動を取るのであれば、クビにすることも辞さないし、実際そのようにしてきた。

「人は誰かに言われて育つのではなく、自分自身の気づきによって育つ」と思っている。それに誰かに言われて何かをして達成するよりは、自ら努力して何かを成し遂げたほうが達成感がある。

ついでに言うのであれば、「人に何かを言ったところで人は変わらない」ということもある。せいぜいその場しのぎの言い訳をするか、その場を丸く収めるためにイエスというかのどちらかだ。

まだ運営し始めて3年目なので、これがこの先ずっと続くかどうか分からないが、このような運営方針だけは変わらず持ち続けるつもりだ。まあ、単純にそのほうが自分が楽しいというのが本音だけど。。。

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2012年5月 5日 (土)

謙虚さは大事だけど・・・・:これからの日本人に期待すること

今日、スペイン語の授業で「アルゼンチン人は、世界で日本のことが一番好きらしいね」ということを聞いた。

ESPAÑA-ARGENTINA: REPUTACIONES

元はスペイン人とアルゼンチン人が互いにどのような感情を抱いているかを調べたリサーチ記事なのだが、その結果として、スペイン人はアルゼンチン人のことは好きだけど、アルゼンチン人はそれほどスペイン人のことは想っていない、いわば片思いの状態だという内容だ。

そのなかでアルゼンチン人が一番想いを寄せている国として日本の名前が挙がっている。この調査をしている会社はCountry Reptrak™という会社なのだが、ググって調べたら面白いデータが見つかった。

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Gap Between Country Self-Image and External Perception(PDFのデータですが、ほかにも色々と面白いデータが載っています)

これはようは「自分の国に対する自己評価とほかの国の人がその国をどう思っているかの差」を照らしあわせてグラフ化したものだが、一番自信過剰なのがインド人、トルコ人、それに中国人と続き、一番自分たちを過小評価しているのは、ギリシャ人、イタリア人、ベルギー人、それに日本人となっている。

経済危機が叫ばれているギリシャやイタリアを除くと、日本とベルギー人はなぜか突出して自己評価が低い国となる。このデータは自分が世界を旅した経験で出会った人たちの印象とも合致している。(唯一、イタリア人とギリシャ人は納得がいかないが、今は経済がダメダメなので自暴自棄となっているのだろう)

日本人はよく「いやー、そんなことないですよ」「ほんと、たいしたことないです」「運が良かっただけですって」と言うが、このようなセリフはほかの国の人から聞いたことがない。外国人に「英語話せる?」と訊くと、「バッチリ」と言う割にはダメダメな人が多いし、スポーツなどに関してもやたら自信満々な人が多い。

物事は「出来る」と言えばチャンスは広がるが、「出来ない」と言えばそれっきりだ。もちろん、全く出来る可能性がないことに対して「出来る」と言うのは犯罪だけど、出来るかどうか分からないけど努力すれば出来る可能性があることに「イエス」というのは、「チャレンジする」と言う。

今のところ、グラフ的にはマイナスなのだから、「これ出来ないかも知れないけど、俺なら出来るはず!」と思えるくらい、なんでもチャレンジしても、国全体のバランスを見ればまだ余裕はあるはずだ。(あんまり増えすぎても、「日本人には困ったやつが多い」という評判になるけど、今ならまだいけるはず!」)

謙虚であるということは尊い美徳だし、それはけっして失うべきではない。しかし、それが勝ちすぎて、チャレンジすることがなければ、これからの世界で繰り広げられる厳しい競争社会は生き残れないのも事実だ。(謙虚さを表現する文法は日本社会では有効な処世術ではあるが、世界ではそんな文法は通用しない)

ちなみになぜベルギー人がそんなに自己評価が低いのか謎です・・・・ビールと料理はおいしいけど、フランスには叶わないという劣等感から来るコンプレックスかもしれませんね。

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