上を向いて歩こう:とある語学学習者の心得え
英語を本格的に始めたのは20歳になってからだった。もちろん、学校では勉強はしていたが、基本的には全く興味が湧かなかったので、いつも赤点スレスレだった。なぜ興味が湧かなかったのかと言うと、学校英語をそのまま一生懸命勉強しても、一向に英語を話せるようにならないという確信めいたものがあったからだ。
だが、高校3年の時にヨーロッパを一人旅して、「英語を話せないと、やばい!」という危機感が芽生えた。どんなに素晴らしい出会いがあっても会話が一切続かなかったので、とても恥ずかしい思いをしたし、道を訊くことすら満足に出来なかった。
それで、翌年にはスコットランドの首都エディンバラに留学をして、2年間英語の勉強をした。最終的にはケンブリッジ英語上級試験というものに受かり、「まあ、いっか」と思えるレベルまでは話せるようになった。
またそれから15年の時を経て、ここブエノスアイレスでスペイン語の勉強をしている。
20歳の頃と37歳の今と、何か違うことがあるかと言うと、「心理的な余裕」だろうか。英語を学んでいるときは、とにかく気ばかり急いでいたが、今は「どうせ時間がかかるから、気長にやろう」とかなり気楽に取り組んでいる。(とは言いつつも、毎日最低2時間、週12−3時間をスペイン語の勉強に費している)
仕事でも趣味でも語学でも、続けるコツは「飽きないように工夫すること」だと思う。だから、当初は超スパルタのメルセデス先生に週五回習っていたが、今は4人の先生を毎日取っ換え引っ換えして、習っている。そして、息抜きにタンゴをやったり、テニスをしている。
それでも飽きるし、時々やってられないなと思うことも多々ある。そのようなときは今までの努力を顧みて、今辞めた場合に失う時間と努力を考えて、「スペイン語の勉強を辞める」ということを諦める。
今まで投資してきたものを途中で放棄することは愚の骨頂だし、一度辞めたら再開するときのエネルギー負荷は並ではない。
そうして、勉強を辞めるという行為を諦め、また机に向いスペイン語の宿題をこなしている。だいたいこのような無限ループが繰り返され、きっとあと1年か2年すれば自分が満足するスペイン語のレベルに到達しているのではないかという希望的な観測を抱いている。
自分が体験してみて思ったことは語学に関しては年齢は関係ない。ただ単に根気と忍耐力を支えるモチベーションをいかに保つかということだ。
何事もそこで満足したら成長は望めない。途中で疲れたら足を止めることも必要だけど、常に上を見て歩いて行きたい。自分よりもスペイン語がうまいやつはゴマンもいて、英語にもそれが言える。そして、ついでに言うならば自分よりも優れた人間も腐るほどいる。
そのような人たちがわんさかいることを自覚しつつ、自分なりに一歩一歩進んでいけたら、それなりに素敵な人生になるのでは思っている。
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