アゴラ:仕事だけが人生ではない
自分で言うのもなんだけど、けっこうな雑草人生だと思う。ロンドンに行ったときは銀行口座に20万しかなかったので早急に現地で仕事を見つける必要があった。だから、とりあえずバイト探しに奔走し、ホテルのバーテンダーの仕事をすぐに見つけた。
それからも生活のためだけに働いたけど、どの仕事も心底嫌いだった。イギリスは徹底した階級社会なので、ウェイターやバーテンダーなどをしていると人から馬鹿にされる機会も多い。日本に帰国してからもカメラマンアシスタントや翻訳、派遣などもやってどうにか食いつないだ時期も長い。20代全般を通して常にお金はなかったけど、人生自体けっこう楽しんでいた。
だからちきりんが書いた「退職決断のための「黄金基準」はこれだ!」というエントリを読んで、違和感があったので、それに対する自分の意見をアゴラに書いてみた。
自分の経験を含めて考えると、「楽しくない仕事」を続けるのも悪くない選択肢だと思う。ロンドンに居た頃は、ロンドンに住みたいがためだけに多くの「楽しくない仕事」をしたけど、ロンドン生活は今でもいい思い出になっている。それはほかの仕事についても言える。
仕事も人生も楽しいのは理想であることに変わりはないけど、仕事が楽しくなくてもそれほど悲観することはない。だいたい仕事なんて、そんなものなわけで。(身も蓋もないけど)
重要なのはいかに人生を楽しむかという戦略だと思う。そのなかに仕事という戦術があるだけで、それがイコールではけっしてないということは肝に銘じるべきだ。
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