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2011年11月 8日 (火)

アゴラ掲載記事:ノマドという時代の大きな波について:ジョブズの伝記を読んで感じたこと

人間は感情的な動物である。
そして、物事を成就する・・・・もっと砕けた言い方をすると、仕事を前に進めたり、物事を前に進めたりするためには、その感情を抑えるか、爆発させるか二通りの方法がある。

スティーブ・ジョブズの仕事のやり方はもちろん後者で、若い頃は「怒れる若者」そのもので常に体制に対してアンチで、自分が正しくないと思ったものや人に関しては、徹底的に攻撃をした。

後年、アップルをクビになってからは、物事の進め方が少しはスムーズになり、その後アップルに戻ったあとは「あんな怒りっぽいやつにCEOが務まるわけはない」という懸念をよそに、素晴らしい成果を出した。

ただ彼は変わらなかった。アップルに戻ってからもめちゃくちゃだったし、常に相手をやり込めていたが、そのやり方がより巧妙に効果的になっただけだ。相手の弱点を見抜き、そこを徹底的につき、時には感情を爆発させて、相手をやり込める。

見方によっては詐欺師と変らないが、彼は自分が「より良いもの、より美しいものを作る」ためにすべてを犠牲にする覚悟でいたし、結果、世界を変えた製品をいくつか世に残した。
(ニューヨークのMOMAにその製品がいくつか飾られてもいる)

一方、日本的なマネジメントはいかに感情を抑えて、人を制御するかにかかっている。何度か、アメリカ人のビジネスマンの営業に通訳として付き添ったが、彼らは日本人が一体何を考えているか分からないとこぼしていた。

「社内で検討します」「なにかあったら、ご連絡差し上げます」などは基本的にはすべてNOという返事だと教えても、彼らは納得は出来ないし、では次のステップとして何を提案すべきかを知りたがった。

日本では「イエス」というとその仕事に対して責任を持たないといけないので、誰もがイエスと言いたがらない。成果主義とは名ばかりで、最初の持ち点は100点としたら、あとはひたすら減点される。アメリカは最初の持ち点がゼロ点なので、とにかく目に見える成果をだそうと必死だ。日本の大企業ではミスを恐れるあまり、決断が遅くなりがちで、結果何かを成し遂げた人ではなく、ミスをしなかった人が出世することもままある。

そうして、ソーシャルメディアの波が日本を襲った。

佐々木俊尚 「ノマドの時代」

「それは会社としては許されない」「個人としてならばいいけど、会社として取り組むとのは・・・・」という言い訳に我々は聞き飽きたのかもしれない。やりたいことをやり、ダメならばダメで自分で責任を取る、そういう社会のほうが健全だと誰でも薄々気づいているはずだ。

出来るやつは出来るし、出来ないやつは出来ない、そのような当たり前のことを認めず、「全員平等」という幻想を企業として信じ込む時代はとっくに終焉を迎えて、我々一人一人がノマドとなり、自分という責任を全うする時代が来たのかもしれない。

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コメント

ただ日本的経営でも利益は出しているので一概に否定できない気がします。

日本組織はCEOが誰でも組織が廻るというところ。トップダウン型ではなくボトムアップ型です。 アジアや欧米で勤務すると労働者の組織への帰属意識と守備範囲の広さは日本がいいなと思います。欧米はスペシャリストが引っ張る感じな気がします。

投稿: 財務担当 | 2011年11月 9日 (水) 04時04分

財務担当様、コメントありがとうございます。

日本型経営を特に否定するつもりはございませんが、これからは企業としてどうこうではなく、個人としての質が問われてくるのではと思っております。

投稿: ユウキ | 2011年11月 9日 (水) 08時27分

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