気まずい二人:コミュケーション能力を高めるために
想像して欲しい。
地球の裏側の誰も知らない見ず知らずの土地で、異国の人と毎日2時間「あー」とか「うー」とか言いながら、四苦八苦して言葉を覚えている姿を・・・・・
仲の良い友人でも、毎日2時間週五日を二人っきりで一緒に過ごすのは、辛いはずだ。しかも、その相手が特に友だちでもなく、ちょっとSッ気のあるアルゼンチン女性だったら、辛さは倍増する。
彼女の気持ちは分かる。仕事とはいえ、東洋の小国からやってきた背の高い異人に毎日2時間も費やすのは辛い。今日も僕は今まで彼女に何度も今年の4月に来たばかりだと伝えていたが、とぼけたのか「あなたは2月にブエノスアイレスに来たから、ブエノスアイレスの夏の暑さは少しは知っているでしょ?」と訊かれた。
「いやー、知らん。全く知らん」
そこで彼女は「12月なんか45度くらいになるんだから!」と言ったので、「おいおい、嘘だろ?」と言ったら、「ウソじゃないわよ、私は生まれてこのかたブエノスアイレスにずっと住んでいるんだから!」と言われた。
気まずい二人だ。
最初の頃の気を使い合っていた頃とは違い、どこかぎすぎすした雰囲気が漂いがちなので、僕も気を使いどうにかして面白可笑しい話をするように努力はしている。
たぶん向こうは「この外人はいつまで経っても同じようなミスばかり繰り返して、ほんとアホ!」とか思っているかも知れないし、こちらはこちらで「こっちは三ヶ月前なんて、スペイン語のHOLA!(オラ!というスペイン語の挨拶)しか知らなかったんだよ!いわば、オラスタート!なんだよ、オラ!」と思っていたりする・・・・・・・気まずい二人だ。
これが競争の激しいオンライン英会話スクールの場合、「チェンジ」と一声かけて、違うスクールあるいは違う先生を指名すればいいのだが、こちらはリアルスペイン語を習っているので、そうもいかない。
ここで初心に帰り、おとなしくすべては自分のせいだと諦めるのが肝心だ。そもそもスペイン語を話せない自分が悪く、間接目的語と直接目的語の区別もしっかりつけられない自分が悪い。
今、自分は語学学習の一番始めの段階、「文法と語彙」の暗記という段階にいる。とにかく基礎を固めるのが重要なので、今使っているテキスト以外の本を使ってそれらを覚える必要性を感じていない。あまりにも膨大な量なので、いつになったらこれらの基本的な文法、それに動詞の活用を覚えられるのか甚だ疑問ではあるが、残り50ページほどになった動詞の活用の本は終了させたい。
メルセデス先生の好きなカレーでも作って、差し入れをかましつつ、ご機嫌を伺いながら、残りの動詞の活用も頑張って覚えていきたい。(最近、人間が丸くなったとつくづく思います)
(この本を読んで自分を持って言えますが、僕は三谷さんよりはコミュケーション能力は高いです)
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