都会のオアシスと英語の人格
昨日はガブリエルの友人の展覧会のオープンニングパーティーに行ってきた。
(ちなみに彼女の家はairbnb(エアービーエヌビー)で見つけました。かなり使えるサイトです)
(オープンニングセレモニーのオペラ歌手の演奏です。歌うまかった・・・・でも、なんか気の毒なシチュエーションでもあります)
一階は抽象画で、二階が写実的絵画というよく分からないギャラリーだった。ガブリエルに写実的絵画についてはどう思うか訊かれたので、「彼はカメラを買ったほうがいいんじゃないかな」と言ったら、ガブリエルが嬉しそうに笑った。
画家が実際に見ているものをそのまま描かれても、その絵を観るほうとしては困ってしまう。素晴らしいテクニックなのは分かるが、それをあまり強調されてもこちらとしては萎えてしまう。「だったら、写真でいいじゃん」とひねくれた見方を思わずしてしまう。
抽象画についても訊かれたので、「We don't want to see artists who are trying, we want to see artists who are just there.(試しているだけのアーティストは見たくもなく、ただそこ在るアーティストが見たい)」と偉そうなことを言っておいた。
抽象画の問題点は、人から理解されることを由と思っていない画家が多すぎる点だ。本当にすごい抽象画を描いた人たち(カンディンスキー、ピカソ、バスキア、ジャクソン・ポロックなど)は、自分たちの表現したいことを極限にまでシンプルにした結果がああいうスタイルになったのだと思う。スタイルありきではなく、まずは何を表現したいかだと思うのだが・・・・・・
(旦那さんのクレーブが作ったラム肉の炭火焼きです。最高においしかったです。ちなみにめったにゲストにごちそうしないとのことですので、ご注意ください)
そのあと家に帰り、ガブリエルとクレーブと共にアート談義に花が咲いた。彼らと毎日のようにアートについて語っているような気もするが、あまり日本ではそのようなことを語る機会がないので、いい経験だ。日本語で同じことを訊かれても、きっともっとオブラートで包んだ言い方をしていると思う。でも、英語だと自己完結してしまう意見を言うことはもってのほかなので、彼らが興味を引くような言い方、あるいは内容を言わないと相手にされない。
日本語での人格と英語での人格はきっと違うのだろう。自分で言うのもなんだが、僕の場合は英語での人格のほうが受けがいい。日本語だと毒舌と言われるが、英語だと「率直だ」と言われる。どっちも同じようなことを言っているのだが、相手の捉え方が違うのだろう。
そして、今日はスティーブンと朝からサイクリングをしてきた。
(10年以上も会っていないわりには、仲がよさげに見える。ロンドンに住んでいた頃は近所だったので、しょっちゅう会っていたからまだその記憶が鮮明に残っているからかもしれない)
スティーブンが「マンリーにまだ行っていないならば、行くべきだよ。僕たちはあそこで不動産を買うことも考えているんだ」と言ったので、気になって行ってみることにした。スティーブンは午後から仕事があるというので、自転車だけそのまま借りて、マンリーに行ってみた。
(シドニーの中心部からフェリーでわずか30分。観光客もそれほどおらず、雰囲気は最高にいいです。ちなみに賃料もほかのとこに比べたら、まだ安めです)
マンリーをずっと自転車で周り、海風を満喫した。スティーブンが「シドニーに住むなら、やっぱり海沿いに住まなきゃ。シドニーっ子たちはみんなそう思っているけど、実現するのは夢かな・・・・」と言っていた。今、シドニーは不動産ブームでほとんどが賃貸ではなく、売り物件だ、これがいつまで続くか分からないが、たしかにマンリーでもほとんどの物件は賃貸ではなく、売りに出されていた。
シドニーは思った以上に良さそうなところだが、東京よりも物価が高いのが難点だ。でも、お金の価値を考えると、シドニーでのお金の価値のほうが数倍高い。東京の中心部からわずか30分で素晴らしいビーチなどは拝めない。フィリーなので渋滞とも無縁の世界だ。
明日からはメルボルンだ。
今度はどのようなことが待ち受けているのか、今から楽しみだ。
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