目的を明確化し、それに対して最大限の努力をすること。
また新しく求人広告を出したので、ひっきりなしに履歴書を添えたメールが送られてくる。
本当に面白いなと思うのは、それに沿えられる英語の文章だ。
まず履歴書を送る際の目的は「面接までにたどり着く」ということだ。
書類選考の段階で落とされたくなかったら、きっちりとした文章を書いて、面接する側の印象を少しでも良くしないといけない。
しかし、実際は下記のような文章がひっきりなしに送られている。
1.
Hi my name is mike, please click this link (a video of me hosting a school orientation and tour). I really hope you would take the time to watch this video ;
http://www.youtubeのアドレス
I'm interested to work in your company. Thanks a lot.
-mike-
(おいおい、どうして君の学校紹介のビデオを見ないといけないの?)
2.
Hello,
I have read your ads and I am interested with the said post.
Thank you,
Miss Marie
(Helloって、友達かと言いたい!しかも、withって・・・・・)
3.
Good day Sir/Ma'am:
I saw a job ad thru JOB and would like to apply as a homebased English teacher.
Herein attached is my resume for your evaluation and perusal.
Thank you so much and I look forward to hear more from you.
Miss Nove
(hearって、hearingですよね、そこは。そして、そこにmoreを付けられてもね。ちなみに名前はすべて偽名に変更しています)
共通して言えることは受け手のことをあまり考えずに、ただ履歴書を送ることだけしか考えていない。目的は履歴書を送ることではなく、書類選考に合格して面接の日時を設定することなのにも関わらずだ。
そして、残念ながら英語の間違いがどのメールにも散見される。
(特に前置詞の間違いが非常に多い。代表的なものを太字にしたが、正直応募者の文章としてはすべて不適切な表現だ)
僕が彼らの立場だったら、シンプルにグーグルで検索して、文章を適当にコピペして、絶対に英語の間違いだけはないようにするだろう。英語教師の仕事に応募しているのに、英語に間違いがあるなんて言語道断だから。
実際、ちょっとグーグルで検索したら、下記文章を見つけた。
Dear Mr. Richardson,
First I would like to thank you for taking the time to review my resume. I am looking to use my degree in Elementary Education along with my Concentration in Sociology. Prevention Educator position is the post for which I am applying, which is an alternative way to a traditional teaching position.
I am working as a student teacher in XXX college. There I have an opportunity to work with children and adults of all ages. I also worked as a substitute teacher in local districts, as a Museum Educator, and as the assistant trainer at a local riding stable.
I am interested to develop my career which allows me to continue working with people in different ways. I believe that I am qualified for the position you are trying to fill.
Please let me know, if I can provide you with any further information on my qualification and background. I look forward to hearing from you. I can be reached at 147-444-7878 or via email at aaa@cccc.com. Again, I appreciate you taking the time to review my resume.
Sincerely,
Thomas K Eden.
Enclosure Resume.
(引用元:Resume Cover Letters)
この文章は非常にシンプルだし、なにひとつ難しい言葉を使っていない。一番気に入っている点は、文頭と文末にきちんと読み手のことを考え、感謝の意を表明していることだ。フィリピンにはオンライン英会話スクールが乱立しているので、たしかにそんな細かいことに注意しなくても、仕事はいくらでもあるかもしれない。しかし、うちにとってみれば「そんな細かいこと」に注意を払ってもらわないと、相場の数倍の給与を支払う意味がない。(給与が高い=要求も高いというシンプルな図式が理解出来ていないのだろうか?)
僕が解せないのは、一度きちんとした文章を書いておけば、それで事足りるのにその程度の努力もしないことだ。(あとはそれこそひたすらコピペして、応募すればいいだけなのに)
このようなことを経験すると、フィリピンがまだ発展途上国だということを再認識させられる。
彼らが先進国の仲間入りをすることは色々とハードルはあるが、まずはその意識から変革しないと何時まで経っても変わらない。インフラなどを劇的に変えるのには多くの投資が必要だが、意識を変えようと思ったら今からでも変わる。
今までは自分がいかに優秀なフィリピン人と仕事をしていたかということも認識させられた。
人生、何事も経験だなと思った一週間だ。
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